オリーブオイルについて


 今人気のオリーブオイル!

どのスーパーに行っても見かけるようになり、私たちの食生活の中に溶け込んできたように感じます。

オリーブオイルの種類は豊富で、素敵なラベルで並ぶオイルたちに「ここは日本?」と思うほどの品ぞろえのお店もあり、オリーブオイル専門店まであります。オリーブオイルについての基本を簡単にご紹介します。ぜひご覧ください。

若くてさわやかな香り、ほのかに香る苦味を伴った柑橘系の香り、優しく香る小さな花のような香り、若草のような清々しい香り、ハーブの澄んだ香り・・・オリーブオイルには【緑色】を連想させるような香りが沢山存在しています。

 

味わってみると、青いトマトのような味わいや、若いバナナのような味わい、苦味や辛味を伴い、舌がキュっと締まる様な渋さがあったり、

穏やかで主張しないまとまりのあるオイルもあったりします。

 

後味もまた様々で、ナッツや上質のバターを食べたときのようなリッチな後味がするものや、余韻をたっぷりと残すオイルもあれば、さっと消えてゆくキレの良いオイルもあります。

 

料理に使うと料理を引き立ててくれるという役割も果たしてくれます。

 

このように、オリーブオイルの魅力はオイルの様々な味や香りを楽しめることと共に、料理を底から支えたり、出来上がった料理に風味を足してくれることにあります。

 

そんなオリーブオイルですが、現在は下記のようにカテゴリー分けがされています。

オリーブオイルのカテゴリー分類表(IOC規定による)

カテゴリー名称 酸度 製法

エキストラバージン

オリーブオイル

0.8%以下 オリーブ果実を絞っただけ

バージンオリーブオイル

2%以下 オリーブ果実を絞っただけ
ランパンテオリーブオイル 2%を越える オリーブ果実を絞っただけ
精製オリーブオイル 0.3%以下 ランパンテオリーブオイルを精製したもの
オリーブオイル 1%以下

精製オリーブオイルに、エキストラバージンオリーブオイル

又はバージンオリーブオイルを足したもの。

未精製ポマース オリーブオイル

搾りかすに薬剤を投入し、人工的・機械的に

オイルを抽出したもの。

精製ポマース オリーブオイル  0.3%以下 未精製ポマースオリーブオイルを精製したもの。
ポマース オリーブオイル 1%以下

精製ポマースオリーブオイルに、エキストラバージン

オリーブオイル又はバージンオリーブオイルを足したもの。

オリーブオイルという名前は総称でもあるとともに、上から数えて5番目というカテゴリーに付けられた名でもあるのです。つまり、「エキストラ バージンオリーブオイル』と『オリーブオイル』は、同一のものではない、ということになります。

 

購入されたボトルのラベルの表に書かれている文字は、このカテゴリー名になります。つまり、『エキストラバージンオリーブオイル』と書かれていれば、ボトルの中に入っているオイルは、『エキストラバージンオリーブオイル』というカテゴリーのオイルになります。『オリーブオイル』と書かれていれば、それは『オリーブオイル』というカテゴリーのオイルが入っているということになるのです。

 

ちなみにこの『オリーブオイル』は、数年前までは『ピュアオイル』と呼ばれていたランクのものです。

『ピュア』という言葉はとてもきれいな言葉で、無垢・ナチュラル、というイメージを持たれやすく、『エキストラ バージンオリーブオイル』よりも良い商品、という誤解を招きやすいという理由もあり、現在は廃止され『オリーブオイル』と呼ばれるようになりました。

 

でも、『オリーブオイル』は、これらの総称としても使われているわけですから・・・ややこしいのが難点です。

オリーブオイルの展示会
オリーブオイルの展示会
オイルティスティング
オイルティスティング
オイル鑑定研修 in ITALIA
オイル鑑定研修 in ITALIA
プロが使うオイル鑑定用遮光グラス
プロが使うオイル鑑定用遮光グラス


オリーブオイルをもたらすオリーブの木はモクセイ科に属し、紀元前よりもずっと古い時代に現在のトルコとシリアの国境辺りで発祥し、民族の広がりや交易によって地中海沿岸諸国に広がったと考えられています。

 

今でも地中海に面するスペインは、オリーブオイルの生産量は世界一を誇り、続くイタリアでも毎年沢山のオリーブオイルを生産してます。

ギリシャもオリーブオイルを生産してますし、地中海を渡ってアフリカ大陸の玄関、チュニジアやモロッコ、エジプトなどでも沢山作られています。今ではオリーブ栽培は世界中に広まり、アメリカでも盛んに栽培されていますし、日本でも作られています。

 

赤道を挟んでオーストラリアやチリなどでも栽培されており、世界中から愛され、そして求められているオリーブオイルはスペインやイタリアをはじめ、日本やアメリカでも日々研究がなされて、オリーブオイルが私たちの体にもたらす効能が少しずつわかってきました。

 

 

●○● 体に良いといわれるオリーブオイル  ●○●

 

オリーブオイルが体に良いとして注目される大きな理由としてあげられるのが、オリーブオイルには『沢山の種類の抗酸化物質が存在している』という点です。

 

抗酸化物質というのは、『体が酸化してゆくことに対して抗う(あらがう)力がある物質』と言えば分かりやすいでしょうか、平たく言えば、『アンチエイジング』とつながりがあります。

 

オリーブオイルが持っているこの『抗酸化力』は、本来、オリーブの実が自分自身を守るために存在しているのですが、これがオイルとして搾油した後もオイル中に存在してることから、オリーブオイルを食べると、私たちの体の中へと入り、そしてその効能が認められるとされています。

オリーブオイルが持つ効能は、抗酸化力だけではないんです。

 

ビタミンも持っています。

若返りのビタミンとして知られるビタミンAそしてビタミンE、骨のカルシウムに働きかけるビタミンDやビタミンKなども存在が確認されてます。

 

これ以外にも、頭痛薬の原料の一つのイブプロフェンとおなじ働きをするとされる『オレウロペイン』や、粘膜の潤いに働きかけるスクワランなど、書ききれないほどの効能があり、そしてまだ未発見のものもあるだろうといわれてますので、今後の研究が進むにつれ、また新たな効能が解明されてくるかもしれません。

 

ただ、一つお伝えしておかなければいけないことがあります。オリーブオイルは薬ではないという点です。

 

頭痛がするからオリーブオイルを飲めば治る、それは違います。日々少しずつ継続して摂取し続けることで効果を発揮してゆくものなので、毎日の食事の中で自然に使用できるのが理想的です。

『治す』のではく『予防』ですね。

樹齢数百年のオリーブの樹。まだまだ若い。
樹齢数百年のオリーブの樹。まだまだ若い。
熟度で果実の色が変わる
熟度で果実の色が変わる
たわわに実るオリーブ
たわわに実るオリーブ
オイルの色は熟度、品種、搾り方によって異なってくる。
オイルの色は熟度、品種、搾り方によって異なってくる。

バッカラ(塩たら)のパスタ
バッカラ(塩たら)のパスタ
インヴォルティーニ
インヴォルティーニ
気軽になんにでも掛けてみよう
気軽になんにでも掛けてみよう

●○● オリーブオイルを食べよう  ●○●

 

体に良い理由も少し分かったし、毎日オリーブオイルを食べてみようかな・・・

 

巷ではこんな食べ方も紹介されています。

朝御飯の時に納豆にオリーブオイルを少量振りかけて食べる、フルーツにオリーブオイルをかけて食べる、味噌汁にオリーブオイルをかけて食べる・・・

 

確かに、そうすれば毎日の食事でオリーブオイルを摂取できそうです。

 

でも・・・

 

普段食べなれた味噌汁にオリーブオイルを入れて香りを変えたら食べにくい方もいるでしょうし、フルーツの味を変えなくたって・・・と思う方も。納豆も納豆自体を味わいたいから邪魔されたくない、という想いを抱く方も多いでしょう。無理やり使う必要はないのですが、実はこれらも美味しい食べ方です。

 

ちょっと抵抗がある方は、例えばこんな使い方はどうでしょう?

 

ごま油でいためていた野菜炒めを、オリーブオイルで炒めてから仕上げにごま油を回しかける。

炒め物の油として使ってみる。

トーストするパンにオリーブオイルをかけ、砂糖を振ってから焼いて『シュガートースト』にしてみる。

 

とっても簡単に、そしておいしく摂取できるのです。

 

興味をもっていただけたら、ぜひ納豆1パックに小さじ1/2程度のオリーブオイルを加えて混ぜて食べてみてください。いつもの納豆が一段と美味しくなったことに気が付いて頂けると思います。

お味噌汁も、トン汁から始めて頂けると食べやすいかと思います。豚肉を炒める時にオリーブオイルを使用し、お椀に注ぐときに、フレッシュなオリーブオイルを小さじ1/2程度を入れてからトン汁を注いでみてください。ネギを刻んで加えたような、フレッシュな雰囲気を楽しんで頂けると思います。オリーブオイルは和食にも馴染みます。

 

 

オリーブオイルは熱に強いという性質を持っています。しかも、オイルが持つ香りは揮発性なので加熱すると飛んでしまいます。野菜炒めの炒め油として使ったオリーブオイルの香りは、食べる時は感じないはずです。そのかわり、仕上げにかけたごま油の香りの良さを楽しめる調理方法でもあるのでお勧めです。

 

また、トーストする前にオリーブオイルをパンにかけ、砂糖を振ってから焼く方法もお勧めします。これまでバターでおなじように食べていた方はきっと、そのあっさりとした後味に驚かれると思います。口当たりもよく、そして香りも程よく飛ぶので、オリーブオイルの青い香りが苦手という方でもおいしく食べられます。

トーストしたパンにジャムを塗る前に、オリーブオイルを軽くかけてからジャムを塗っていただくと、ジャムの甘さが控えめになり食べやすくなります。これもお勧めの食べ方。

 

そして、冷凍の鮭を焼く時にもお勧めします。焼きあがった鮭は少しパサついてしまっているので、焼きあがった鮭にオリーブオイルを上からさっと一掛け。しっとりと食べられ、そして香りが焼き目のついた鮭によく合います。そのままご飯のおかずとして合いますので違和感なく美味しく召し上がっていただけます。是非やってみてください♪

 

無理なく摂取、それが一番続く方法ですよね。


●○● 油はどんなものでも酸化してゆく  ●○●

 

油の酸化、これは是非知っておいていただきたい大切なことです。

油はどんな油でも必ず酸化してゆきます。植物性油も、動物性脂もアブラは空気と共にある限り、必ず酸化してゆきます。

とても残念なことなのですが、売られているオリーブオイルの中には開封前なのにオリーブオイルが持つ抗酸化力が弱まり、すでに酸化してしまっているものも存在しています。

 

オイルはボトルの中に入っていて、しかもそのボトルが色がついていて中の様子が見えないことや、オイル自体は腐らないので、見た目の大きな変化がなくて状態の変化が分かりづらいため、買って食べてみたら、酸化していた・・・ということがあります。

 

皆さまにはぜひ良質なオイルの風味を知っていただけたらと思います。オイルの質を知り、好みの風味が分かったら、オイルを買うことも使うことも楽しくなると思います。

 

私たちの体は食べるもので変わってきます。私たちの体の最小単位である細胞、その細胞壁の主要構成成分は油脂、つまり油。

三大栄養素の一つに数えられる『油脂』は体にとってとても大切なもので、良質油脂なしでは健康な体を維持できません。

 

どんな油を日々摂取するか・・・

とても大切なことです。

 

体に良い油を取り入れ、体の内側から健康に!

健康美を当たり前のことと捕らえ、日々の生活を楽しみたいなと思います。

 

 

料理教室内で、そして外部で、オリーブオイルセミナーを随時開催させて頂いています。沢山の方に興味をもっていただき、ご自身で判断できる力を身につけていただけたら嬉しいです。

 オリーブオイルソムリエ 中村裕美

スペインの鑑定士
スペインの鑑定士
オリーブ工場でテイスティング
オリーブ工場でテイスティング
食卓にはオリーブオイルを
食卓にはオリーブオイルを